齊藤研究室

ERATO

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研究分野

エネルギー変換

スピンゼーベック効果

当研究室で発見されたスピンゼーベック効果は、全く新しい量子原理による熱発電方法として、物理・産業界両面から大きな注目を集めています。熱流は温度勾配によって駆動されるエネルギーの流れです。温度勾配のある系では、古くから知られる熱電変換現象であるゼーベック効果やペルチェ効果が現れます。 温度勾配のある系で、スピン流はどの様に現れるのでしょうか? 当研究室は早くからこの課題に取り組み、熱流からスピン流が生成されるスピンゼーベック効果を発見し、この効果がミクロのスピン非相反性に起因することを見出しました。生成されたスピン流は逆スピンホール効果を通じて電圧に変換され、この現象はスピンの整流性を利用した新たな熱電変換原理として注目されています。 スピンゼーベック素子に基づく熱電変換素子は、従来の熱電素子を上回る性能が期待されており、現在世界中で研究されています。当研究室では企業との共同研究を通じて実用化に向けた基礎研究も行っています。

MOD法によるスピンゼーベック熱伝フィルムの作成

スピンによる熱流の操作

スピンゼーベック効果が示すスピンと熱流の結合は、スピンを利用した熱流の操作を可能にします。 当研究室では、スピン流がエネルギーを輸送し、熱勾配をスピンを利用して制御することに成功しています。スピン流と熱流の結合はSpinCaloritronicsと呼ばれ、当研究室が世界をリードしています。

スピン波による熱コンベア効果測定

スピンを用いた光・音発電

熱のみだけでなく、スピン流を用いることで光や音からも電気を作ることができます。熱や電気の流れがスピン流と結合する様に、スピン流と固体中の流れの結合は普遍的です。固体中では音波は格子の振動、すなわちフォノンとして伝播し、この流れもスピン流と結合するはずです。 研究室では、この"振動"がスピン流を励起できることや、プラズモンを経由して光からスピン・電力を作れることを世界で初めて実証しました。光や音・振動以外にも、様々なエネルギー形態とスピンを結合させ、電力を取り出す原理を研究しています。

ピエゾアクチュエータによるスピン流励起実験

研究テーマ

  • スピンを利用した熱発電(スピンゼーベック効果、スピンホール効果)
  • スピンを利用した熱制御
  • スピンを利用した光・振動発電